TIMEのサイロン(という幼女)
ここまでのあらすじ。
ウィアウィスのアサシンに試乗した私は、わずか300メートルの間にロードバイクから漂う危険な青い香りを感じ取っていたのであった…………
無事、アサシンを返却すると、目の前にはポディウムさんのブースが。
ぱっと見で6人が試乗待機の列を作っておられました。
人に見られながら立ちコケしたらやだなとか思っていたが、並ばなければいつまでもサイロンに乗ることは出来ず、しかも今後もっと人が増えてくる気配もあった。
すぐに並び、スタッフさんに希望車種を告げる。
「タイムのサイロンをお願い致します」
サイズはXS。
トランスリンクではなく、シートポスト使用。
クラシックフォーク。
色はレーシングファクトリー。
コンポはカンパニョーロ・スーパーレコードESP(だったはず)
ホイールはBORAのダークラベル。(ONEかULTRAかは興奮で覚えておらず)
並んでいると、一人一人、丁寧にサドル高を合わせるスタッフさん。
こちらも緊張しているので、
「だだだ、大丈夫です」
「な、なんでもいいです(乗れれば)」
みたいな腰の低い人ばかりに感じられ、良い雰囲気。
で、私の前に三人、サイロン希望者がいて待っていた訳ですが、どうやらカレラの人気が高いらしく、私より後に並んだ人は、ほぼみんなカレラ待ちのご様子。
「性能が半端ないのか、それとも見た目の格好良さからなのか、どちらにせよ、玄人衆がみんな選んでいるメーカーだ。間違いなさそう」
などと考えていると、あっという間に自分の番に。
「希望のサドル高さとかありますか?」
「いえ、得には(ななな、なんでもいいです乗れればばば。
乗せて貰えるだけで恐縮ですぅうううう)
そそそれより、タイムペダルは初めてなんですけど…………」
という素人臭い質問にも優しく解答してくれました。
「キャッチに少しコツが要りますが、あ、そうです。大丈夫そうですね」
てなわけで、試乗スタート。
持った感じ、超軽い。
もともと、エアロフレームなので最軽量クラスの重量ではないという認識を持っていましたが、上記のグループセットにホイールの組み合わせだと、軽くUCI規定に近付くんだな、とか思いました。
(サイクリストのサイトで、ひょっとしたら全く同じ機体かもしれないサイロンの重量が出ていたので、それくらいかなと考えながら試乗してました)
あ、BORA ULTRAなのね…………。6.55㎏。
最初は下り坂で、なおかつ追い風だったので、ほとんど止まってしまう速度まで減速。
からの、ひと漕ぎめ。
『パンッ』
『グンっ』
『ぎょいーーーーーん』
という三つの感覚が同時にクル。
私、
「あばばばばばばばっb」
「あーーー」
「…………あへーーーー」
てなもん。
完全に幼女を犯してる感覚(ごめんなさい、訴えないで。あくまでも比喩だから)。
もともと重量が軽い=体重の軽い華奢な女の子
という発想しか出てこない犯罪者予備軍ではありますが、
ウィアウィスの「これから育ちそうな少女」てな感覚よりは、
「人間としてのネイキッドな年齢の素直さ、みたいなものプラスすることの、
踏み込んだらバキバキに折れてしまいそうな(心が)、
でも芯が強すぎるドSなフランスの幼女」
てな具合でしょうか。
ダンシングなんかしようものなら、勝手にこちらが果ててしまいそう(快感で)。
乗ってるとき、完全なるヘブン状態で、ヨダレを垂らしていなかったか心配。
もちろん、スーレコとホイール、タイヤの成分も充分にあるのでしょうけど、
期待度MAX状態で試乗して、期待値を振り切れてくる機体はTIMEだけ。
本当に同じ自転車という乗り物か?
と疑いたくなる。
あと、壊れやすいと思い込んで気にも止めなかったタイムペダルですが、脱着がシマノクリートよりも軽く、装着も違和感なし。
カンパのシフトと同じように軽く小気味よい音とタッチで、とても気に入った。
というか多分、サイロン買うとしたらタイムペダルにすると思う。
いやしたい!
ダンシング、と書きましたが、オルベアに乗っている時いつも感じるのが、
「ダンシングって、エッチしてるときに似てなくない?」
ってことです。
平地で耐えているとき、栗村修氏は『絶頂するのを耐えるのに似ている』とご自身の著書で書いていましたが、そんな感じ。
サイロン。
高くてすぐには買えないけれど、いつか、あいつに跨がって絶頂を向かえてみたい。
『いつかはタイム』
という言葉の通りに。