TSSの壁
トレーニング・ストレス・スコアという言葉がある。
他の競技は分からないが、ロードにおいてはTSS700が一つの指標になるようだ。
私はこれを、とあるロード選手の著書で知った。
この本のことは後日また記事にしたいが、プロ選手はコンディションを出場する大会に向けて仕上げていく。
三日間トレーニングを行い、一日休む。
この四日間のサイクルを10セット。
およそ40日間で、身体のレベルが一ランク上がるという。
しかしそれはあくまでもプロの場合だ。
プロは一日24時間をトレーニングに使える。それが仕事なのだから当然と言えば当然だ。気分がノらない日も、雨の日も、酷暑の日も。否が応でも乗らなければならない。
我々のようなアマチュアは結果が求められない。
だが時間もない。
おまけに、プロ顔も負けの『気分がノらない日』なんていうのもある。
いかにして練習時間を確保するか、それはここでは追求しないでおく。
私が気になっているのは、仕事を数値化した場合のTSSだ。
TSS(トレーニング・ストレス・スコア)
一時間を持続可能な出力で走行した場合を100として算出された数値。
先述の本によれば、短期間に700を蓄積してしまうと高出力が出なくなる、ということらしい。
例えば.....……100%の出力ならばTSS100となる。
しかし、これが80%だとどうか。
TSS80、ということにはならない。
残念ながらTSSは50にまで減ってしまう。
では50%の力なら…………答えはご自分で調べてもらいたい。
なぜなら私も詳しい算出方法を知らないからだ。
だが身体が高出力を出せない、ということは筋肉に疲労が溜まっていると言うことだろう。
疲労の種類にもよるが、トレーニングだけで700というのは相当厳しい。
社会人の場合、一日の練習時間を二時間と仮定すると三日でTSS600。
四日目は休息日とするのはいいが、実はこの時点でTSSは700を優に超えている。
やっと本題だ。
では勤務時間八時間と仮定した社会人一日辺りのTSSはいくらになるのか。
私の場合、緩急はあるが肉体労働だ。
もっとも忙しくない日のTSSは、一時間あたりどのくらいだろう。
心拍計を付けて働いてみたらいいのか?
常に動き続けているとして心拍は80〜120ほど?
とすると、TSSはざっくり計算すると20〜40くらいだろうか。
これが8時間でTSS240ということになる。
いかん。三日でTSS700を越えてくる。
これではトレーニングどころではない。
だが疲れ、疲労という観点から考えると、妥当なのかもしれない。
仕事の性質上、三連勤が一つのターニングポイントとなる。
四連勤ともなると、気分的にもしんどくなってくるからだ。
ただ、これは筋肉の疲労ではない。
寝ればとれる類いの疲れだ。
じゃあ、TSSはいくつになるのか。
体感的に考えてみるしかないが、100〜150ほどになるのか。
そのくらいだろう。
三日勤務して、休日はロングライドでTSS300〜400を稼ぐ。
もちろん、仕事で獲得したTSSは自転車を前に動かすためのものではないから、完全に棄てるだけの疲労だ。
本来は獲得したくないTSSといえよう。
で、今日だ。
今日は気分がのらなかった。
天気もいいし、乗れる日だった。
だが私はこの『気分』もTSSとして加算すべきなんじゃないかと最近、考えるようになってきた。
続きは明日…………