嫁を待つ間に。

さて、今年入籍したyukijimoです。

嫁を待つ、というのはゴドーを待ちながらとか、そんなやっかいな目に遭うのを歓迎している訳では断じて無いわけで、特に深い意味はございません。

 

ただ、書類一枚で結婚出来てしまうんだな、とかそれに際して費用はまったく必要なかったな、とか感慨にふけるだけで、単なる時間潰しにこれを書いています。

 

入籍はしたものの、いまだ別居状態。

 

部屋は探している最中ですが、それよりも家を買ってしまった方が良いのではないかとか、いいやそんなことより結婚式はどうした、とかいう声が主に身内から聞こえてきます。

 

ま、結婚指輪も婚約指輪も買ってないんで、段階を踏んでいくしかなく、それには時間が必要なわけです。

 

身内には「金がないから同居できないんだ」と言い続けていて、金の話が出た途端に誰しもが閉口してくれるのは、これぞ金の偉大さかと勘違いしています。

 

もうすぐカミサンがうちに来ます。

夕飯を食いに出掛けます。

一日中家にいるのもしんどいので、私が誘いました。

 

 

 

 

実は今朝、五時起きして独りツーリングに行ってきました。

ご自慢のロードバイクってやつです。自転車です。

陽が上がると暑いので、最近は夜か早朝にしか走らないことになってきました。

んで、今日もいつものコースを北上していたわけなんですが、今日に限ってそのコースが通行止め。

 

原因は土砂崩れ。

 

全くと言っていいほど車の通らないそのコースは、信号機もなく、ノンストップで走り続けられる最高の練習コース。

しかし今日に限って通行止め。

仕方なく国道に回ることにしました。

 

自転車って、私もそうだったんですが、車のドライバーにとっては邪魔者以外の何者でもありません。

特に通学中の高校生には何度も冷や冷やさせられています。

ま、私もそういった通学中の高校生の一人だったわけので、自転車が嫌で嫌で仕方がなかった。早く免許を取って車に乗りたい!と、ずっと思っていました。

 

話が逸れましたね。

 

国道に出た私は、極力ドライバーさんの迷惑にならないよう全力で走ります。

歩道はありません。

側道は草が生い茂り、白線まではみ出してきています。

道はでこぼこ。軽い登り坂。

時間は朝の通勤時間のまっただ中で、割と交通量もあります。

田舎ということもあり、みなさん、ずいぶん急がれていました。

すれすれを通り抜けていく自動車。

それは仕方ありません。

国道を走るロードバイクなんて自殺志願者のようなものですから。

時速60キロで走らない限り、貴重な朝の一秒を奪っていく「敵」でしかないのです。

国道の他に道がないのであれば、引き返せばよかったと心底思いました。

 

やがて短いトンネルに差し掛かりました。

テールライトを点滅させ、その暗がりへ突入していく私。

短いトンネルだからか、車はヘッドライトを点灯せずに走っています。

私は後ろを振り返って車が来ているか確認しました。

100メートル後ろに白いワゴン車が一台、あなたのことはちゃんと認識していますよ、と言う意味を込めての振り返りアクションでした。

 

が、無情にもワゴンはクラクションを鳴らしながら私の脇を通過します。

 

「Oh. Fu○k」

 

思わず声に出していました。

トンネルというものは道が狭く、決して走りやすい路面状況ではないことがほとんど。

命からがら逃げているつもりで走っていたのが、突然のクラクションにこんなおっさんの私ですら恐怖を感じました。

「心ないドライバーだな。まぁ、こんな田舎じゃ仕方ないか。朝だし」

朝というのは皆さん、頭が冴えていない。

半分寝ぼけた状態で運転している人ばかり。

(私も車通勤なので、朝は特に気をつけて運転します)

 

そのときはそう考え、国道をなんとか通り抜けました。

やっと脇道に逸れることができたとき、あの白いワゴン車のことが頭を過ぎりました。

 

「もしもあのとき、接触事故を起こしていたら、過失はドライバーにある。つまり、公道では大きいものが責任を負うことになっている」

と。

 

つまり、立場は車<自転車<歩行者、ということだ。

「Fワードは大人げなかったかも」

そう思いました。

「わりぃ、ごめんな。兄ちゃん許してや(おばちゃん、あるいはお姉さんだったかもしれないが)」

そういう寛容な心で接してあげるべきだったと反省しました。

 

何事も立場が上の者は、下からの不満を受け止めなければいけないものです。

 

そろそろカミサンが来る。

 

行かねば。

 

くれぐれも無謀運転のロードバイクと歩行者には気をつけよう。

 

しかし、それにしても、どうして車のドライバーさんは、揃いもそろってみんな運転中は口を半開きにしているのだ?

 

自転車からでもよーく見えていますよ。