サイクルパーティー・3時間エンデューロ
長らく病床に伏しておりましたが、なんとか自転車に乗れるまで回復。
で、その3日後にはエンデューロイベントという無茶をやってきました。
会場は木曽三川公演近くの、クローズドサーキット。
川が近い。
天気は快晴。
風がチョットある。川だから、まあ、そりゃ当然ある。
にしても、海抜0メートルな感じがとても新鮮。
あまり写真撮ってないのは、メカトラがあったせいで……。
サイクルパーティー参加者の図。
私は旧105のネリッシモで参加したのですが、気後れするくらい、みなさん、高級車で参加してらっしゃる。
105なんて、私だけだったのでは? と思わずにはいられない。
最初っからかなり恐縮していました。
会場にはTREKやワコーズのテントがあり、試乗なんかもありましたが、気後れのため不参加。
というか、ワコーズさんの洗車してもらえるブースは開始前から列を成していて、あっという間に満員御礼状態に。
唯一、昭和区からきた日本語ペラペラおじ様の物販ブースにてインナーソールを試させていただきました。
膝がまっすぐに動くようになる、ということで(メーカー名を忘れました)左右で15000イェン。
10Wは上がるそうです。今後、考えていきます。
岐阜ではバイクショップ・クロサワにて取り扱いがあるそうです。
その後、
10時くらいから個人TTがあり、最高位の方が平均時速47キロで駆け抜けるなどして、さらに恐縮。
11時にはお弁当をぼっちで食べ、11時45分にはスタートしました。
が、
この後輪が問題でして、ラチェット起こしバネが恐らく外れて、ピスト状態になってしまいました。
会場着いてすぐは良かったんですがねぇ。
いままで散々酷使してきたツケが、なぜ今になって、と自分のメンテナンス不足を後悔。雨の中、使用したのがまずかったのか? それとも、何か衝撃が?
症状は、足を止めてもスプロケの回転が止まらず、チェーンが前に行こうとして勝手に変速、その際に、ゴリゴリという爆音を響かせる始末。
仕方ないので(バレないように)、カーブではひたすら足を回し続け、一時たりとも足を止める事ができない三時間となりました。
ええっと、こういう集団で平坦を走るレースは初めてだったのですが、
「速い人は速い」
「タダ乗りごっつぁんです最高説」
という二つの教訓を得まして、ええ。
最後尾でスタートして、先頭に追いつこうとするも、向かい風で撃沈。
前半はスタッフさんチームのトレインに便乗させてもらい、何とか感覚を掴むことにしました。(ペース配分なんて思考は全くなかった……)
特に前半はFUJIのTRANSONICのお兄さん。
後半はカレラのフィブラ(綴りが分からぬ)のおじ様。
のおかげで、リタイヤせずに済みました。
前に一人いるだけで、本当に力を使わずに進めるんだなって、実感しました。
追い風ではスタッフさんチームから抜けて先行しようとしたりも試みましたが、結局、半周ほどで追いつかれて、またケツに付かさせていただく状態に戻るので、意味なし。
先頭グループには何度も周回遅れにされましたが、単騎で頑張っても追いつけず。
あと15メートルが遠い。
筋肉量の違いかな〜、などと感じました。
それと、前を引くときは、あまり頑張りすぎないということも大切だなと感じました。
後ろが付いてこられないような速度で頑張っても、お互いが消耗して終わりですからね。
もっと意思疎通をして、「回していこうよ!」とか「代わってくれ」や
「私、引きます!」といった、サインをみんながドンドン出していければ良かったですね。
「こんなに引いてもらっていいの?」
って、ずっと思ってました。
ラスト1時間は、フィブラのおじ様がいてくれて本当に助かりました。
三時間での平均時速34.8キロが出ました。(遅すぎか)
一人だと地獄の苦しみだった…………。
まあ、落車もなく平和に終わってよかったですね。
手袋も当たったし。
って、ボケてるやん。
その後、ホイールはバラしてお掃除&バネを元の位置に戻しました。
次はベアリング交換かな〜、って感じのゴリ感が少しあった。
あ、そうそう。
終わってみれば105の変速性能なんて、特に問題ではなかったです。
速い遅いにコンポの違いはあまり関係なさそう。
駆動系ロスはもちろん大きいでしょうけれど、若い人は気にしなくていいと思います。
私は若くないのでね。ええ。
11速ホイールがネリッシモで使えないのは、今後ちょっと問題になりそうなので、また頑張ってお金貯めます。
デュラエース化、フルか一部か。
ビックプーリーってお高いんでしょう?
BB変えたい。
どのパワーメーターにする?
で、クランクはどうするか。
というところで、最近は悩んでおります。
すべては、金か。
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これらのレビューもしないと……
10月の月間走行距離。
熱はないのだが、例の倦怠感が身体を覆っている。
耳の聞こえ方もおかしい。
身体を壊しました。
この2連休はずっと寝ていました。
早く良くなるといいですね、自分。
ダメ元でグルタミンを買ってみた。
効果のほどは分からない。
多分、栄養不足だったのではないかと思います。
単純な、摂取カロリーが足りていなかった。
そういえば、会う人会う人みんなに、「やせたね」と言われていたので、危険な兆候はあったのかもしれない。
10月は 561.2キロ。(ローラーは含まず)
某セレブ系アマチュアトップレーサーのブログでは3000キロほどと書かれていたが、巡航速度が違うと、総走行距離も自ずと変わってくる。
体調管理もしっかりされているんだろうな。
毎日、何を食っているのか知りたい。
ユーチューバーに感じる嫌悪感について
こんなツイートを見つけた。
ツイートって言うか、記事ですね。
ハグして、「なんで僕を嫌いなのか」聞いたら、「分からない」という回答を得たらしく、「彼に必要なのは愛」なのだそうだ。
「これは妖怪の仕業ですね」
という声が聞こえた気がした。
関係ありそうなので書いてみる。
YouTubeを利用している人が多いと思う。
だけど、見ているのは大概、決まった人が配信する、決まったチャンネルに落ち着いてはいないだろうか。
新規を開拓する気があるのか、ということではない。
新規を開拓する際、なにを基準に選んでいるか。
何を基準に、チャンネル登録しているか、ということが少し気になった。
まずは嫌悪感が先に来る。
ユーチューバーにまず感じること。
それは嫌悪感である。
見知らぬ他人が、レポーターのようにカメラに向かって必死に喋っている。
時に変顔や、大げさなリアクションで、視聴者の注意を引こうとするその姿は、なかなか痛々しく、見るに耐えないものとして考えていた。
しかし繰り返し見ているうちに、その嫌悪感が不思議と薄れていく。
登録者数を稼ぐには、などと考えるつもりはない。
人は、ひょっとしたら、誰に対しても嫌悪感を抱いているのではないか?
見慣れた顔。
普段からあいさつを交わすだけの職場の同僚、先輩、後輩。
そこに嫌悪感はない。
その人がそこに実在して、手の届くところにいるからだ。
しかし画面の中の他人は違う。
彼らは神ではなく、ただの人。他人でしかない。
しかも、生きている間に会うこともないであろう、『どうでもいい他人』なのだ。
どうでもいい他人。
『自分の人生に直接的に関わってこないであろう他人』
と言い換えることも出来る。
初対面の人には、必ず警戒心を持って接する。
古代からのDNAがそうするのか、現代の不穏な空気感がそうさせるのかは知らないが、見慣れぬ顔、他人、特に『自分の人生に直接的に関わってこないであろう他人』には、嫌悪感を強く抱くのだ。
あるいはそれは、隣人や近隣の住民からの騒音、初対面の相手からの視線、取引先の人の厳しい顔、高速道路で無理に割り込んでくるドライバーなど、であるかもしれない。
つまり『自分にとって不利益となる発言や行動を行う可能性のある他人』なのかもしれない。
おや?
すこし問題の根っこが見えてきたかな?
上の記事の場合、『白人至上主義』という考えに囚われていたのかもしれない。し、
洗脳に近いところまで、思想が変化していたのかもしれない。し、
身近に黒人の人がいなかった、接する機会がなかったのかもしれない。
分からないけれど、嫌い。
分からないから嫌い。
まずは嫌い。
人と接するとき、嫌い、なところから始まっていくのかもしれない。
いつまでも、その『嫌い』な気持ちが払拭できずに残り続けると、本人の意識に浮上し、『嫌い』だと認識、思い込んでしまう。
初めてやったスキーが上手くいかず、最初の一回のみで練習を諦め、「私はスキーが嫌いです」と発言していることと何ら変わりない。
嫌いだ、というのは自然な感情で、嫌いで居続けることは、それは普通なのだろう。
ただ、嫌いであり続けるというのは本人のためにならないのかもしれない。し、
本人にとっては辛く、ただの時間の無駄になっている可能性だったある。し、
嫌いになられてしまったスキーの気持ちを考えると、私まで辛い。
汝、ユーチューバーを愛せよ
嫌いでもいいというのは分かった。
世界は嫌悪感で出来ている。
この世界の基本方針が、嫌悪感で成り立っているというのも、お分かりいただけただろうかと思う。
要は、見知らぬ隣人を愛せるか、ということだ。
世界平和への近道は、案外こういうところにあるのかもしれない。
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『自転車散歩inいぬやま』に参加してきました。
はいい。
恐れていた雨です。
だがレースではないので恐るるに足らず。
いや、個人的には雨の方がテンション上がる。
夏には足に水をかける手間が省けていいですし、パンクしやすいこと、自転車がドロドロになること、ブレーキシューがおっそろしい勢いで減っていくことなどを除けば、
まぁ走りやすくて好きです。あめ。
会場着いてすぐ。
山の神降臨してた。
勢い余ってもう一枚撮ってもらった。
誘ってくれたスコットのS氏もついでに。
すげー快く記念撮影に応じてもらって感謝しかありません。
私はお願いしていませんが、サインなんかも快諾して下さっていたようで、まさに神対応でございました。サイン貰う用意しておくんだった……。
いやぁ、なんかオーラがありすぎてあまり喋れませんでした。
が、
良いおしり。
ではなく、自転車です。
自転車を一瞬だけもたせてもらいました。
「これはそんなに軽くしていないから。だいたい7キロくらいですかねぇ」
なんて仰っていましたが、持った感じ、
「超軽い……」
ヨネックスのカーボネックスは元々超軽量フレームなのですが、さらにクランクも肉抜きしていたり、コンポがスラムだったりと、軽さに振ったセッティング。
ゴキソホイールはそこまで軽量という部類ではないにも関わらず、やはりこの軽量感は羨ましい……。
私のネリッシモとは比べものにならぬ……
そう、
例えるなら、保育園を卒業したばかりのJS1……おっと誰か来たようだ。
ふぅ。
そんなこんなで小雨の中スタート。
全長40キロのロングコース。
途中で、漬け物、甘酒、豆腐田楽、猪汁、鶏そぼろとゴボウの入ったパン、がエイドステーション兼チェックポイントとして設定されていました。
量的には大したものではありませんでしたが、地元のお祭りでオムそばとみたらし団子を大量摂取したため、補給は充分。
雨で身体は冷えましたが、安全にゴールできました。
ゴール間近。
スタート及びゴール地点でもある犬山城。
と、その周辺。
本当はもう一人参加する予定でしたが、雨のためDNSを選択。
時速20キロの、のんびりしたサイクリングでした。
スタート直後こそ信号で詰まって立ち往生する場面も多かったですが、エイドが混み合うこともなく、普段見ない犬山の街を堪能できました。
このコースを選んだ人、相当選りすぐったんだろうな、とう感想。
何度も試走をして安全確認したと開会式でも言っていたしな〜。
次回は晴れると良いですな〜。
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コクリケイクに行ったのよ。
朝飯。
いつも、休日にはホットケーキを焼いていましたが、だんだんと寒くなってきたということで、調理家電を購入しました。
フライパンで焼くホットケーキは美味しいのですが、一枚一枚焼くとなると少し時間がかかる、ということに気が付きました。
ホットプレート万歳!
焼く面積が広く、一度にたくさん焼けるのであんこを挟んでみました。
甘い物バンザイ!
これで一日戦える。
というわけで、100キロチョット乗って休憩。
今日こそは寄ろうと思い、道を逸れて『コクリケイク』さんへ。
ぐわー!
おしゃれ。
サイクルスタンドもあったよ。
使ってないけど。
シュークリームに目がないのですが、残念ながら売り切れ。
でもでも、「シューモンブランならありますよ」
ということで、アップグレードしたシュークリームをいただきました。
めがねのツルが写っていますが、それほど大きくないので10個くらいいけそう。
ここのケーキやジュレは前にもいくつかいただきましたが、どれも繊細なお味で、私のように鈍感な味覚の者にはわからないような刺激が隠れています。
このシューモンブラン(250円)も同様に、栗が甘すぎず、もはやなんと言ってよいか、モンブランとシュークリームとの夢の共演って感じ。
ですが、疲れすぎて「甘い」意外の感想が出てこず。
これに「開化珈琲」さんのコーヒーを合わせたら最高に幸せだろうなと思うのです。
今度は車で行って、大量購入だ。家飲みしよう。
甘い物バンザイ!
ちなみにシュークリームは一個150円です。
「壊れちゃったから、どうぞ」
と、モンブランシューをぱくついているとコクリケイクの中の人がくださいました。
口の中でホロリと崩れるクッキー、なんでしょうか。
砂を固めた感じ(失礼)。
サブレ? ボーロ? 落雁?
クッキーよりもバター少なめなクッキー。
嫁様へのお土産にしました。
美味しゅうございました。
また行きたい。
というか、毎度毎度同じコースを走っていて、その都度寄れるので、
「また来たよ、あいつ」
って言われるまで通いたい。
夜飯。
おでん。
最高の一日でした。
ユニク○のヒートテック『95点』・いやらし目線
広告、テレビCMや、駅などのポスターに書かれているコピー。
スゲ〜うまいじゃん、と思うものもあれば、「どうしてこれが企画会議通ったの?」
と疑いたくなるようなものも混在しています。
今回は、ちょっと気になったので書いてみます。
常に100点の物を提供する、という意識
昔、学生芝居ですが、コントのようなものをやっていた時期がありました。
その公演の最後、演者三人がアドリブでたわいもない会話をしていました。
公演の感想や、「あそこ台詞間違ったよね、キミ」といった内容を、突っ込み合って笑いを取ろうとしていたのでしょう。
素人ですからね。まぁ、見るも痛々しいものだったことでしょう。
映像が残っていないのが幸いです。
そこで、私が「今回の芝居は何点だった?」という質問をしていました。
「80点」
「50点だな」
と、日によって返答は違いましたが、最終日、偶然観劇していた先輩から言われました。
「演者が50点だと思っている物をお客さんに出して良いはずがない。
だからあんな質問は駄目だ。
常に100点の物を出さないと」
ごもっともです。
それで大した笑いも起きなかったので、その後、そのような質問をすることはなくなりました。うまく生かせなかったのです。
ヒートッテックは何点?
ついさっき目にしたのだが、CMの最後母親が子供に質問する。
「今度のヒートッテックは何点?」
「95点」
あー、そう。
95点なんだ〜。
と思う人もいるでしょう。
先輩みたいに怒って、今後一切ユニク〇で買い物をしなくなる人もいるかもしれません。
私はと言うと、「あー、全国放送でそういうこと言ってもいいんだー」と思った。
んで、ここに書こうと思ったのだが、果たしてこの95点って、高いのか低いのか。
あとの5点は何なのか。なぜ減点されたのか。
そんなことを気になるように、あのCMを作ったのかもしれない。
いや、でも。
私ならばやっぱり自分が100点だと思った物を買いたいなぁ…………。
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あ、これ本になってるんですね。
触りだけ読んだら面白かった。
エイリアン・コヴェナントと「カーストシャッフル」
エイリアンコヴェナントを観てきました。
ここ10年で最高にアレな映画でした。
というのも、私が事前に手に入れていた評価と寸分違わぬ出来だったから。
監督はかのリドスコこと、リドリースコットその人。
男の子のSF的ツボを刺激することに関して、ある意味では彼の右に出る者はいまのところ思い当たらない(マイケル・ベイ監督とかか?)
彼は患者を使って秘孔を突く練習をする。
間違えられた患者は、まず間違いなく死ぬ。
今回の映画は、まさにそんなハリウッドのアミバ様が秘孔を突きまくって完成させた映画と言っても過言ではないだろう。
積極的ネタバレの時間だ〜!
簡単にこの映画の紹介をしてみよう。
(ストーリーはウィキでも見てくださいな)
前作「プロメテウス」の正当な続編であり、後の「エイリアン1」に続く位置付けとなっているこの作品。
宇宙を旅する植民船「コヴェナント」は目的地の手前で怪電波をキャッチ。
副長が反対する中、「なんか良さそう」という船長の独断だけでその星に進路変更。
そこはプロメテウスのラストで、半ば自暴自棄になった博士と半壊のアンドロイドが目指した星。プロメテウスに出てきたあの異星人の文明が栄える母星なのであった。
その母星を博士とアンドロイドが目指したのは、単なる「仕返し」が目的だったはずです(確か……)。
星に到着する前に、自我を獲得したアンドロイドに博士は殺されてしまいましたが、アンドロイドは目的を果たす。
「仕返し」
エイリアンを創造した彼ら異星人の星に、「エイリアンの素」ともいうべきウィルス満載のアンプルをばらまいたのだ。
そう、コヴェナント船が進路変更してまで目指した星は、すでにエイリアンの巣窟になっている星だったのだ!(驚愕)
もちろんコヴェナント船にもアンドロイドがいる。
目的地到着まで、人間のクルーは全員コールドスリープしているからだ。
何かあったときだけ、人間は強制的に覚醒させられる。
寿命はどうやら「無い」らしい。
(コヴェナント船においては、もうアンドロイドの方が人間のクルーより重要で必要不可欠なのは分かりますね)
映画の冒頭、船は突然の超新星フレアに晒され、太陽光パネルの一部を破損してしまう。
起こされる人間のクルーたち。
(人間のクルーはまったくと言っていいほど信用されていない。船外活動なんぞ、アンドロイドにやらせておけばよいものを……)
無秩序で無知なクルーばかりだというのは、彼らの身なり、言葉遣いから一目瞭然。
彼らは私たちが思い描いているような「宇宙飛行士」コスモノーツといった英雄などではなく、単なる労働者に過ぎないのだ。
初上陸した地球型惑星で、なんのためらいもヘルメットもマスクも無く、上陸してしまうような人たちなのだ。空気があっても、安全かどうか分かりはしないのに。
(「そりゃエイリアンに食われるわな」という予感がこの時点ですでにビシビシと伝わってきます)
怪電波を目指し、行軍を開始する一行。
何でもっと電波発信源に近いところに降りなかったのか。
エイリアンウィルスは、霧のように空気と混ざり、鼻や耳から人間の体内に侵入。
あとはお馴染みの「腹ドーン」が起こる。
(お腹を食い破っていくエイリアンベビーのことを、ここではそう呼びます)
あとは抱腹絶倒。
愚か者クルーによる、極限の喜劇の開幕です。
最初に腹ドーンを起こした男性を運び込んだ女性クルー。
二人は小型船の医療ルームに閉じ込められる。
「開けてくれ!」
と懇願するも、小型船に残っていたパイロットは開けない。
絶対に開けない。
開けたら死だ(映画的に、どう考えても)。
パイロットは銃を取りに昇降口に走る。
部屋の中の女性クルーは血で滑って転ぶ。(一回目)
そして壁際へ。
部屋には死体と自分とエイリアンベビーしかいないのだ。
彼女はナイフを構える。
だが、ナイフごときではどうにもならないのであった…………。
一方、半ば半狂乱状態になったパイロット(女性)は連絡を終え、再度、様子を見に来ていた。
食われる女性クルー。
扉を開けてしまうパイロット。
銃を乱射するが、銃が当たらない。
血で滑って転ぶ。(二回目)
命からがら部屋から出て扉を締めるが、エイリアンベビーにとって、そんなものは無いも同義だった。
走り、二丁目の銃に向かうパイロット。階段から転げ落ちる。(三回目)
どうにか銃を手にしたパイロットだったが、エイリアンベビーはすぐそこ。
所構わず銃を乱射して、小型船を穴だらけにしてしまう。
結果、リドスコ節炸裂の大爆発。
まるで風雲たけし城の火薬量。
派手であることが一種の様式美であると断言するような、そんな爆発が起こる。
(ここまでで、この映画がどんな結末になるかを物語っている)
ギーガーも真っ青。
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一方、怪電波捜索隊は、プロメテウス号を発見。
中では博士の写真、記録映像などを見つけるが、小型船からSOSが入り、帰ることに。
だが時既に遅し。
小型船の爆発を目の当たりにしてしまう一行。
もう一人の腹ドーンエイリアンに襲われ、銃撃戦になる。
私の見間違いで無ければ、ここでフレンドリーファイヤーがあったように思う。
(スターシップトルーパーズ再び!)
アンドロイドも腕を食われるし、エイリアンに銃は効かないことが分かる。
万事休す。
だがそのとき、まばゆい光が辺りを包む。
謎の人物が助けに来たのだった。
それは、プロメテウス号のアンドロイド、デヴィッドだった。
半壊状態だった彼は博士によって再生されていた。
デヴィッドに導かれるまま、クルーはある場所に誘導される。
デヴィッドがひっそりと暮らしている場所。神殿。
そこは何か、古代の儀式が執り行われたかのような広場。
だが広場には、生きたまま焼かれたかのような、黒焦げの死体が何千何万と手つかずのまま放置されていた。
端的に言うと、神殿の中で彼はエイリアンの研究を続けていた。
ここではデヴィッドとコヴェナントのアンドロイドの交流が描かれますが、ホモホモし過ぎているため割愛。
自我と創造主への憧れ、つまりエイリアンへの愛が描かれる。
案の定、デヴィッドに欺され、クルーはフェイスハガーの餌食になってしまう。
(おお、これぞエイリアン!)
デヴィッドと対決するアンドロイド(名前は忘れた)。
母船から小型船が助けに来るが、やっぱりエイリアンも滑り込み乗車。
船体に装備されたクレーンで握り潰すが、母船に帰ったあとも、容赦は無い。
実はどういう訳か、もう一匹紛れ込んでいた。
(多分、三人目の腹ボーンだと思われる)
少しだけエイリアン2を思わせるような船内描写に嬉しくなったのもつかの間、残る二人のクルーは作戦通り、テラフォーミングベイにエイリアン(成虫)を誘い出すことに成功。
アンドロイドが良い仕事をする。
いとも簡単に月面ビークルみたいな車に閉じ込め、そのまま宇宙空間に放出。
めでたしめでたし。
と思ったのも束の間、コールドスリープカプセルに入ったところ、アンドロイドがデヴィッドだということに気が付く。
顔が同じなので、ぱっと見では気付かなかったのだろう。
左腕も自ら切り落とし、偽装は完璧だった。
そう、時既に遅し。(何回目だこれ)
最後のクルー(主人公)は強制睡眠に入り、デヴィッドは胃に入れていたエイリアンの卵を、人間の胚が眠るキャビネットに仕舞う。
デヴィッドが、新たな種族(エイリアン)の創造主となるために…………。
カーストシャッフル
んで、デヴィッドがプロメテウス号からエイリアンウィルスをばらまくところが、私としてはこの映画の最も美しいシーンだと思ったのですが、 どうでしょう。
トランプ政権が誕生したのも、ある一定層の人々が何かしらの変化を求めてのことだったのではないかと思いますが、その変化とはつまり『混乱』ということになるのではないか、と。
もちろん良い方向へ少しずつ変わっていくことを願っているのは、どこの人も同じでしょう。
しかし大多数が参加する多数決方式で、しかも選択肢は二つ、という状況では変わってくるのではないか。
非常に勿体ないことではありますが、より「面白い方へ」賭ける、という選択をする人もいる。
それも、無視できない数の人が同じ選択を行ったとしたら。
『混乱』よる偶発的な変化。
まるで、宝くじを買うような行為だ。
急に大統領選の話をして申し訳ないですが、まさにそんな民衆(私を含む)の願望を絵に描いたようなシーンが、あのウィルステロのシーンだったわけです。
少なからず、私はあのシーンに映画的快感を感じました。
前作プロメテウスを見ていない人にとっては「なんのこっちゃ」なシーンではありますが、エイリアンを製造した憎き異星人を皆殺しにする。
前作の主人公、博士を苦しめ続けたあの異星人を惑星丸ごと破壊し尽くす。
こんなSF的なネガティブスケール感に満ちた作品はここ10年でパッと思いつかない。
そして、エイリアンの研究を続けていたデヴィッドもまた、異星人と同じ道へ進んでいく。
それは新たな生命の創造主とも言えなくはないのだが、デヴィッド自身もまた非生命体というのも、ちょっとした皮肉があっていいと思います。
(エイリアン1に続いていく、というところも)
ただね、もっともっとグロ描写を詰め込んだアクション映画のエイリアンを私は観たいのよ......……。